No142 山 陽 編(岩国市麻里布〜広島県広島市中区舟入)

今日は、安芸宮島の厳島神社まで約20kmの旅。
安芸宮島は、松島、天橋立と並ぶ日本三景のひとつで、世界文化遺産でもある。
子供の頃から行ってみたい憧れの地で、今日、やっと実現する。

ホテルを発ってJR山陽本線岩国駅の前を過ぎる。
すると間もなく、国道188号は立石交差点で国道2号に接続する。
国道2号を進み山陽本線を渡ると、その先で大勢の若者が集まっている。
まだ午前9時前で何ごとかと近ずく。
何と、パチンコ店の開店を待っているのだ。
人の楽しみはそれぞれあってよいけど、ちょっと違和感がある。
朝早くから、約30人もの若者がパチンコ店に列を作るのは、悲しい気がする。

出発時は曇りの天気で、まずまずの気分だった。
県境の栄橋を渡る頃に小雨になる。
すると湿度がグーンと上がり、汗グッショリになる。
山陽本線玖波駅前を過ぎてしばらく行くと、ファミレス「ジョイフル」があった。
昼には30分早いけど、ここで昼食にする。
ところが、店内はクーラーが効いていて、汗が冷やされ気分が悪くなる。
急いでトイレに入って汗をふく。
昼食は、和風サラダうどん(499円)とオイナリ(159円)にする。
食べる量としては普通だけど、食欲が少し落ちている感じ。

昼食後は晴れて、こんどは暑くなり足が重くなる。
のどが渇き、このところミネラルウオーター、スポーツドリンク、お茶、その他の清涼飲料をいろいろ試す。
第2次の旅ではナントもなかったスポーツドリンクが、ある量を飲むと胃が少しおかしくなるようだ。
また、一昨日は好きだったレモン飲料が、途中で飲めなくなり捨ててしまった。
冷たいものの飲み過ぎで、胃がアレているのかもしれない。

それにしても足が重くて、30分程歩くのがやっとだ。
足の蹴り上げる力がバッグの重力と帳消しになり、前に進まない感じ。
大野町(現大竹市)の役場のところで、木陰を見つけ仰向けになって休む。
ようやく元気を取り戻し先に進むと、干上がった海でなにやら作業する人達が見えた。
カメラを構えると、その先の遠くに赤い鳥居の様なもが眼に入る。
厳島神社の大鳥居だ。
急に元気が出て道を急ぐ。

宮島口フェリーターミナルに着くと、大勢の観光客で賑わっていた。
近くにJR宮島口駅と広電宮島駅がある。
フェリー待合室のベンチは、涼しい風が吹いて気持ち良い。
今日の宿は、厳島神社に近い国民宿舎で着いたも同然だ。
ようやく一息ついて、落ち着いた気分になる。

フェリーに乗って、厳島神社の大鳥居が近ずくにつれ胸がおどる。
今は干潮時で、大鳥居も神殿も足もとまで見える。
厳島(宮島)の地に降りると、聖域の雰囲気が漂う。
神殿の朱色に塗られた回廊をめぐり拝観する。
正面に大鳥居が構える舞台のところで、観光客が盛んに写真を撮りあっている。
私もその中に加わり、写真を撮ってもらう。

国民宿舎は、木立の中で落ち着いた品のある佇まいだ。
きれいな和室に案内され、荷物を下ろすと直ぐに大浴場へ。
大浴場も自然に包まれた様な空気感があって、ゆっくりと旅の疲れを流す。
夜、厳島神社のライトアップを観に行こうと思ったけど、頭とは反対に身体が動かなかった。



次の日の朝、厳島神社は海上に浮かんでいた。
海上に建つ朱塗りの大鳥居が美しい。
いにしえ人が培った厳かで端正な美意識を誇りに思う。

厳島の桟橋からフェリーで再び宮島口へ。
約20分程の航路中、緑の山を背にした厳島神社を眺め続ける。
長年の夢のイメージ通りだと、満足感が胸に膨らむ。

宮島口から国道2号の道は、JR山陽本線と広電宮島線と並行する。
宿を出てから比較的涼しい天気で快調だった。
ところが、広電阿品東駅のベンチで休憩した後頃から気温が上がってくる。
徐々に足取りが重くなって、30分程歩くのがやっととなる。
その度に広電の駅のベンチに腰を沈め、電車や乗客をぼんやり眺める。

今日はできるだけ冷たい飲み物をがぶ飲みしないよう心がける。
「爽健美茶」を持ち歩き少しづつ飲む。
それ以外は牛乳とミネラルウオーターだけにする。
ミネラルウオーターは、なぜか硬水の「Evian」が身体に合う感じ。

今日の宿は、路面電車が走る「舟入通り」と「平和大通り」の交差点近くにあった。
ビジネスホテルと云うことだけど、部屋に入るとウイークリーマンションの造りだ。
広めで快適な部屋なので、直ぐに連泊を決める。
暑さと高湿度で体調が落ちている。
特にこのところ、夜ぐっすり眠れない。
部屋はしっかりした空調施設があって涼しくないと疲れがとれない。
これからの宿は、比較的そうした設備が整っているホテルにしようかと思う。

それはともかく、まずは浴室で汗を流し、ひと休みする。
それから夕食も兼ねて街中を散策することに。
ホテルのフロントで連泊を申し入れる。
広島と云えば、お好み焼きだ。
ついでに、フロントのオネエさんにおすすめのお好み焼き店を教わる。
平和記念公園は、ホテルから10分程の距離だった。
人類史上最初に原爆投下に見舞われたまちは、すっかり近代都市に変貌している。
近くの「原爆ドーム」は、その近代都市に彩りを添えるモニュメントに見えてしまう。
原爆ドーム〜紙屋町〜新天地とブラブラ歩く。
途中から路面電車に乗って、ホテルで教わったお好み焼き店へ行く。

その店は、路面電車の「舟入本町」停留所近くで直ぐに見つかる。
カウンター席に座ると、店のご夫婦が明るく話しかけてくれる。
まずは、店ご自慢のお好み焼きと生ビールを、と注文する。
ご夫婦は、私の話に調子を合せてくれていい気分に。
食が進み、おでん、たこ焼き、それに生ビールもう一杯を追加する。
「お二人の写真を」とカメラを向けると、二人肩を組んでピースのポーズ。
次にご主人は私のカメラを手にとって、私と奥さんのツーショットを撮ってくれた。
久し振りに楽しい夕食となり、ほろ酔い気分で電車通りをホテルまで歩く。



次の日は、予定通り連泊して休養日にする。
このホテルは、ウイークリーマンション兼用の様で、机と椅子、調理場、冷蔵庫等も揃っている。
それで、近くのスーパーで買い物だけして、部屋でゆっくりすることに。
外出は昼と夕方に2度、スーパーに出かけただけ。
ところが、このスーパーの買い物は、歩く旅人には要注意だ。
日頃食べることがない野菜果物等をついつい買い過ぎてしまう。
結果、食べ過ぎか捨てるハメに。
部屋では、旅の諸整理をし、テレビを観たり、入浴剤入りの浴槽に浸かったりして過ごす。

そんな訳で、この日は写真を撮ることも忘れる。
写真は昨日撮ったもので、店ご自慢のお好み焼き。
玉子、豚肉それにソバものっている。
冷えたビールにあって、おいしかった。

部屋は冷房が効いて、たまに外出してもまだ涼しさが残る。
しかし、長くいると蒸し暑さを感じてくる。
テレビでは、気温は30℃を越える日が続くと報じている。
明日から出発を早めて、午前7時30分頃にしたいと思う。


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