No180 紀 伊 編(伊勢市宇治中之切町〜津市栄町)

夜、咳が出て何度も目が覚める。
そして、トイレに4度もゆく。
掛け布団をもう1枚掛けたら、落ち着いて眠る。
部屋の空調をつけていたので、掛け布団一枚で大丈夫と思っていた。
しかし、自分が思う以上に身体は冷えを感じていたかもしれない。
できるだけ温かくして寝るように心がけよう。

そんなことがあって、1時間も朝寝坊してしまった。
その分出発も遅れた。
宿を出ると天気もよく、歩き始めると意外と身体は軽い。
今日は、松阪市まで約25kmの旅。
神宮会館前の道を北上し、最初の交差点を左に伊勢神宮外宮へ向かう。
伊勢神宮外宮は、JR参宮線の伊勢市駅や近鉄鳥羽線宇治山田駅から近い。
子供の頃から伊勢神宮の内宮と外宮は同じ神さまと思い込んでいた。
伊勢に寄っても、交通に便利な外宮の参拝だけで、内宮は次の機会にとなった。
恥ずかしながら、この旅で初めて、内宮は天照大神、外宮は豊受大神が祀られていることを知る。
外宮に寄って参拝し、内宮と同じく「家内安全」と「この旅の成就」を祈願する。

今回初めて、内宮と外宮の参拝ができ晴れやかな気分に。
外宮を出て、JR伊勢市駅そして月夜見宮の横を通る。
道路の歩道部は、レンガ舗装され、頭部は切妻屋根の形をした石灯の柱が等間隔に立っている。
外宮の参道を演出している。
まもなく、宮川に架かる度会橋を渡る。
そこからもずーと平坦な一本道で、鼻歌も出る快調な足取り。
やや内陸に入った道だけど、脇の海は伊勢湾だ。
生れ故郷名古屋は伊勢湾の奥端にある。
旅人の遺伝子は、はやくも敏感に故郷の匂いを感じ取っているのかもしれない。
約1時間半ほどをノンストップで歩き、明和町で昼時になりレストランに入る。
ランチにコ―ヒー(980円)を追加し故郷を想う。

昼食後も快調に進み、櫛田川を渡り、近鉄山田線を越える。
松阪市の宮町交差点で、懐かしい熊野街道の国道42号につながる。
国道42号に入って直ぐに、近鉄とJRの松阪駅入口交差点になり駅に向かう。
近鉄松阪駅に着いて、今日の予約した宿に電話する。
すると、宿はJR松阪駅側にあるホテルだという。
教わった通り、「松阪駅横断通路」と書かれた地下道を行く。
JR松阪駅前広場に出て、数百メートル先にそのホテルはあった。

いつもより遅い出発だったけど、宿には順調に16時15分に着いた。
最後まで、余り疲れを感じなかった。
昨夜で2日、休肝した効果だろうか。
とにかく、しばらくアルコールを断つことにする。

ホテルのコインランドリーで洗濯し乾燥(30分)をかける。
そして夕食のために、駅の地下食品売場へ行くと閉店セールをしていた。
幕内弁当とリンゴ1個を買い、ホテルの部屋で食べる。
寝る前に、浴槽に入浴剤を入れ、ゆっくりと湯に浸かる。



夜は珍しく1回トイレに起きただけで、朝まで良く眠れた。
朝食は軽食サービスがあり、それを食べて出発する。
JR松阪駅と近鉄松坂駅は、前者は西、後者は東側で背中合わせになっている。
両側は、地下横断通路で結ばれる。
昨日と反対にJR側から横断通路を通り近鉄側に抜ける。
ここでは、JR側がまちの表玄関で近鉄側は裏口の印象。

近鉄側の駅前駐車場と書かれた建物が、なんともわびしく朝日に照らされていた。

再び国道42号に出て北上する。
沿道は、全国の都市郊外で見かける大手チエ―ン店が立ち並ぶ。
そこを過ぎると、まちなみは途切れて単調な風景が続く。

地域間格差がよく云われるが、ひとつのまちや地域内格差も深刻化している。
昭和から平成にかけて進展した車社会が、人の行動やまちの構造まで変えてしまった。
今のIT革命は、社会をどこまで変えてしまうのだろうか。

そんなことを、つらつら考えながら歩く。

今日は津市栄町まで約17kmとショートの旅。
その安易感から緊張が緩んだのか、昨日ほど身体が軽く感じられない。
昼には30分程早いが、松阪市の雲出本郷町でラーメン店「幸楽苑}に入る。
関東に多い店で馴染みがあり、第2次の旅でも何度か利用した。
その時の定番だったメニュー、Bコース(中華ソバ、餃子、オニギリ2個)(619円)を注文する。

昼食後も、少し身体が重い。
早く宿に着いて休みたい気持ち。
しかし、このまま行くとチェックインタイムの前になりそう。
JR津駅まで4km辺りで、喫茶店を見つけ時間待ちを兼ねた休憩をとる。
ブレンドコーヒー(290円)一杯で、一時間ほどねばる。

宿はJR津駅まで行かない、手前の国道23号沿いにあった。
そのホテルに着いた時は、15時ちょうどだった。
明日は30km超えるロングな旅になるので、今日はできるだけ身体を休めることに。
夕食はホテルのレストランで、和風ハンバーグ定食を食べる。


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