No186 東海道 編(静岡市葵区両替町〜富士市荒田島町)


今朝は晴れて、元気に出発する。
朝食は、途中の喫茶店等で軽食をとることにして。
ホテルから県庁前の大通りに出る。
県庁前のイチョウ並木が、スポットライトに朝日を受けて輝いている。
市役所前を過ぎJR静岡駅前になる。
駅前は工事の柵で囲われ、ごちゃごちゃした感じ。
そこから直角に左へ国道1号を行く。
静鉄清水線と東海道本線に挟まれた道になる。
道が少し北にカーブし、その先の静鉄柚木駅の上にポッカリと富士が見えた。
西国から関東に向かう道で、いつ富士が見えるか楽しみだった。
天気が悪かったり遮蔽物があったりで、これまで観ることができなかった。
やっと今、それが実現した。
どうして富士山をみると、こんなにうれしいのか不思議だ。
富士山と共についに「関東」が見えてきた、そんな気のせいか。

ともあれうれしい気分で先に進むと、東静岡駅前交差点の所でファーストフード店があった。
宿を出て1時間ほどで、朝食をとるグッドタイミング。
店内は明るい雰囲気で、メニューから「ブレックファースト(600円)」をオーダーする。
運ばれてきたものは、見るからにおいしそうでボリュウムもちょうど。
ゆっくりと味わって店を出る。

快調に進んで、JR清水駅西口に午前11時頃に着いた。
駅前のアーケード商店街をのぞいてみると、すっかりクリスマスムード。
入口の真ん中に等身大のサンタクロースが置かれている。
小さな子供連れの親子がそこでなにやら楽しそう。
JR清水駅の横断通路を渡って東口に出ると、清水港は直ぐ近く。
江尻と呼ばれたこの辺りは、広重の「東海道五十三次江尻・三保遠望」で沢山の帆立船が海に浮かぶ風景が描かれている。
今は、その面影は全くない。

国道1号と52号の交差点「興津中町」辺りで昼時になる。
折りよく食事処が見つかり、そこでニラレバ定食(650円)を食べる。

昼食後、興津川を渡ると天気が悪くなる。
由比町に入ると雨が降り出し、東名高速道路下で雨宿りをする。
そこで雨装備をして出発する。
山際と海岸の狭い間を、東海道本線と東名高速道路に挟まれて進む。
むかしの東海道は、ここより高台の峠道。
広重が描く急峻な崖と海の先に白い富士が浮かぶ由比の風景は、この辺りだろうか。
今日は残念ながら雨で富士は見えない。

海側の歩道から山側の歩道にでたら、ちょうどそこから旧街道の道があった。
その道を進み始める頃から、急にお腹が冷え張ってきた。
この旅で何度かあった危険?な兆候だ。
急いでトイレのありそうなところを探す。
トイレを借りられそうな店もなく、どの民家もかたくおし静まっている。
JR由比駅まで1.2kmの道路標識があり、駅へ急ぐ。
しかし、雨の中、そこまで待てそうもない。
絶対絶命に思ったその時、古い民家の建物に「あかり博物館」の看板が。
入館は有料とあるが、とにかく飛び込む。
館内の人に、手短に事情を話しトイレに駆け込む。
まさにこの時も間一髪セーフ。
こんなハプニングで入った博物館だけど、結構見ごたえがある。
今井さんという静岡市の人が、個人で集めた古い蝋燭立てや照明スタンド等の灯りに関するコレクション。
ご夫婦が交代で丁寧に説明してくれ、一時間以上も観賞する。

今日の宿は、博物館で尋ねると、もう直ぐ先と教えられた。
しかし、雨はさらに強まって、行けども行けども着かない。
ようやく40分程かかって、「料理茶屋・民宿」の看板が立つ建物にその名があった。
由比町は、日本一桜エビの獲れるところだという。
しかも、今が旬だそうで、宿の夕食は桜エビづくし。
それにつられて、今日も熱燗一本ということに。
風呂は共用だけど、個人で使ってよいと云うので、湯に入浴剤をいれて浸かる。



次の日は、また曇りの天気。
今日は富士市まで約17km程の短い旅で、ノンビリ行くことに。
宿の前の旧街道は、東海道由比宿の町並みが保存整備されている。
昨日来た道では、脇本陣、茶亭として多くの文人墨客で賑わったと云う望獄亭藤屋。
それに、東海道名主の館「小池邸」。
そして今日は、由比本陣や正雪紺屋建物等をカメラに収めながら歩む。
そんな街道で、ちょっと端正な民家の玄関に魅かれる。

由比宿から先も、旧東海道を行き東名高速道路下をくぐる。
東海道本線と並行して、蒲原駅、新蒲原駅の前を過ぎる。
さらに鉄道線路とくっ付く様に行くと、正面に富士が浮かぶ。

富士川駅前を過ぎて間もなく、東に折れて富士川を渡る。
この川越しに見る「富士山」は圧巻だ。
しかし、この曇り空で写真でそれを表現するのは難しかった。
それはともあれ、まちのどこからでも富士が顔を出す。
鉄道越し、街道の正面、商店街の上、街角から、店の窓から等々。
それはまさに、このまちは富士に抱かれ見守られているかのよう。

富士川橋を渡りJR身延線を越えたところに、ハンバーグ店があった。
昼少し前だけど、昼食をとることに。
ボリューム感のある鍋焼きバーグ・コーヒー付き(971円)をオーダーする。

昼食後、その先にあるJR富士駅に寄ってみる。
駅の観光案内所で観光パンフをもらい、宿の場所もたずねる積りで。
駅前の商店通りを行き、駅や周辺で案内所を探しても見つからない。
やむなく予約してあるホテルに電話しても、誰も出ない。
何度電話しても同じで、仕方なく目安の富士市役所に向かう。
富士市街地はやたら大通りが多い印象だ。
それがかえって、手持ちの道路地図では分かりにくい。
心細くなって、何度も道行く人に尋ねる。
市役所前でホテルに電話し、ようやくつながる。
しかし、ホテルはそこからまだ1km以上先だった。

ホテルに着いてもチェックインは16時ということで、ロビーで待たされる。
その間に、明後日の宿の予約をすることに。
明後日の予定地箱根町は名だたる温泉観光地。
今までの経験から、一人客の予約は難しい。
それで、町の観光協会と旅館組合に電話して、泊めてくれそうな宿を探してもらう。
あいにくその日は土曜日で、ようやく見つかったのは、芦ノ湯温泉の民宿だった。
箱根町の宿の予約ができ、まずはひと安心。
ホテルのチェックインもできて部屋に入る。
部屋はバス・トイレ付だけど、別に大浴場・サウナもあった。
夕食はホテル横のコンビニで幕内弁当を買い部屋で食べる。
今夜はアルコール抜きにする。


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