No33 北の大地 編(北海道函館市〜森町)


函館で一日休養をとって、いよいよ今日から北の大地を巡る旅が始まる。
天気も晴れて、元気よく出発だ。
まずは函館本線に沿って北上する。
大沼国道と呼ばれるこの国道5号は、函館でも賑やかな通りだ。
左側に時々顔を見せる函館本線の駅舎は、小さくかわいらしい建物である。
五稜郭駅や桔梗駅は、屋根にとり付けられた切妻破風とその中の丸い時計が正面を飾っている。
この切妻破風のデザインは、函館本線の駅舎の共通アイテムのようだ。

函館の市街地から七飯町に入ると、幹の直径が50cmもある見事な赤松並木が出現した。
赤松街道と呼ばれ、明治9年の明治天皇巡幸を記念して植えられたそうである。
北海道に来て最初の北の大地らしい豪壮なモノとの出会いだ。
七飯駅近くで昼時になり、ちょうど食事処も見つかりラッキーな気分になる。

昼食後1時間ほど歩くと、函館新道(5号バイパス道路)との合流地点に着いた。
そして先方を見ると、広い幅員の道路が滑走路のように天空に向かって延びている。
この長い上りの道は、やがてじわじわと体力を奪っていく。
おまけに気温が上がり日射しも強くなってきた。
休もうと思っても、日陰で腰を下ろせる場所が見つからない。
やっと見つけたのが、電柱の陰であった。
左記の写真は、休みながらおもわず苦笑して撮ったものである。

道はやがて山に入り、長いトンネルになった。
トンネルを抜けて視野に飛び込んできたのが、広々とした水面とその先に見える雄大な山容だった。
大沼国定公園のシンボル、小沼と駒ケ岳の雄姿である。
左右に広大な裾野を持つ駒ケ岳は、まるで手をひろげて旅人を迎えてくれているようだ。

ここから国道を離れて、小沼と函館本線に沿う道に進む。
今日の宿は、大沼公園駅前の旅館である。
ここも駅前旅館のイメージだったが、こじゃれたホテルだった。
夕食には、しゃぶしゃぶ、刺身、山芋、ハムサラダと和洋折衷のちょっと洒落たつくりの料理を味わう。


翌日、宿を出るときはくもりだった。
夜に雨が降ったのか、路面がぬれている。
宿の近くの道路には、早くも観光用の三輪自転車がずらりと一列に並べられて観光地の朝の雰囲気だ。

景勝地大沼公園の真ん中、大沼と小沼の間を抜けて国道5号線に出る道を歩く。
一部、函館本線と並行するところでは、特急列車が駆け抜けていった。
濃いブルーの車体にグリーンのストライブが入った列車は、さわやかな風を残していった。
函館本線と離れて人気のない林間の道になると、キツツキの軽やかな響きが聞こえてくる。
そして、ふと沼側に目をやると、周辺の山には霧がかかって、静かな水面と小島の木立が響き合う幻想的な風景だ。
しばし、写真撮影に夢中になる。

国道5号からの道は、山間の単調な景観が多く疲れやすくなった。
それに、だいぶ前から腹の脂肪が完全にとれて、腹周りがベルトの穴2〜3個分減少している。
それでベルトが緩んでズボンが下がり困った。
休憩の時、アミーナイフを持っていたことを思い出しバッグから取り出す。
ナイフに付いているコルク栓を抜くパーツを使って、ベルトの穴あけを試みる。
少し根気がいったけれど、なんとか穴があいた。
これでズボンが落ち着いて歩きやすくなった。

国道5号から森町の市街地へ行く入口が分かりずらい。
勘をたよりに行くと、赤い屋根の立派な建物が見えた。
この屋根にも切妻破風と時計がとり入れられている。
近くに行ってみると、森小学校の看板が見えた。
そして、その先に森町の役場がありホッとする。
今日の宿は、この近くと聞いていたので場所もすぐ分かった。
宿に着いたのは、まだ2時半だった。
部屋に案内されて、30分位眠ったら心身ともすっきりした。
それで、森町の市街地を通ってJRもり駅までブラブラ散策する。
まちなみには特別な印象はなかったけれど、道路の先方に駒ケ岳が真近くにデンと迫って見えるのは圧巻だった。




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