No50 北の大地 編(標茶町〜弟子屈町川湯)

朝起きてテレビを点けると、今日は一日曇りで時々雨の予報を流している。
少し迷ったけれど、宿でおにぎり弁当を用意してもらい出発することに。

結果は大正解で、一日中曇りで少し霧雨がある程度のほど良い天気になった。
ほぼ毎時4kmのペースで歩く。
と、突然、前方に賑やかな色彩で帯状に広がるものが見えた。
近ずくと、赤、紫、しろと云った彩り豊かな草花がすごいボリュウムで群生している。
なにか夢の中にいるような感覚で写真におさめる。
単調なみどりの草原で、唯一心躍る一瞬だった。

それからまた、みどりの高原の道を黙々と歩く。
相変わらず足が張ったりするので、休むごとに足を揉み、身体をほぐす体操をする。
それでも歩く速度は落ちることはなく、宿には予定より早く16時前に着いた。
今日の宿は、弟子屈町の摩周温泉にある温泉民宿だ。
部屋で荷物を解くとすぐに温泉に浸かる。
お湯がゆっくりと身体に染みわたる。
夕食は、一品ごと食材を吟味したこだわり感のある美味しい料理だ。
おまけに、NTTの工事関係者だという同宿舎2名に宿のご夫婦も入って、楽しい会話の味付けが加わった。


次の日の天気予報では、一日曇りだという。
ところが、ずーと小雨が降り続く。
弟子屈町の市街地のはずれのコンビニで昼食用におにぎり2個を買う。
そこを過ぎると、沿道風景はみどりの農地と原野である。
人家も少なく、雨宿りして休むところがなくつらい。

唯一の幸運は、美留和農村公園というのがあり、そこにベンチ付きの東屋が見つかったことだ。
「農村公園」とは、はじめて聞く名称だ。
ゲートボールができる芝生地とこの東屋がメインの公園である。
昼少し前だけれど、休憩も兼ねて昼食のおにぎりをひろげる。

今日の宿は、弟子屈町川湯温泉にある。
JR釧網本線川湯温泉駅前に着いたが、温泉町はまだずーと先だという。
摩周国道391号から地方道52号に入ると、道はさらに淋しくなる。
そのうえ、硫黄の臭いがするちょっと異様な景観の道を一人とぼとぼ歩く。

今日も、宿は温泉民宿だ。
浴室は広く、硫黄分と塩分の強い湯だ。
夕食は、ワイン漬けしたシカ肉の焼肉料理がメインだった。
シカ肉は初めて食べたけれど、クセのない味で美味しかった。

この旅で泊まる旅館や民宿のテレビには、写真のような料金投入箱が付いている。
宿でテレビを観るのに、料金がかかった昭和時代のなごりである。
いまほとんどの宿は、無料で料金投入箱は使われることはない。
しかし、今日の宿の様にまだ有料のところもたまにある。
2時間100円であるが、運悪く100円しか持ち合わせがなく、観ている途中でテレビが切れてしまった。
いやはや、ナンとも、である。



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