No9 宿の食事U
食事の評価は、料理の味の良し悪しだけで決まるわけではもちろんない。 それは、食事する所の雰囲気、配膳する人の気配り、料理の盛り付けの美しさ、 そして料理の味といったものの総合的な満足感で決まるのだと思う。 満足感は高いほど良い訳だけれど、宿泊料金との兼ね合いで考えないと不公平である。
この章の宿泊施設は、みんな大きくは公共の宿と呼ばれるものである。しかし、国民宿舎、かんぽの宿・休暇村・ウエルサンピア そしてユースホステルは、全国規模で軒数も多いので独立してとりあげた。そして地方自治体や第3セクター等が個別に 運営する宿泊施設を、公共の宿としてまとめた。
これらの宿泊施設は、それぞれ異なった設立趣旨とそれに沿った客層を対象にスタートした。 それが現在では、一般客も積極的に受け入れる努力をしていて施設の特性が薄れてきている。 それでも前の章でみたように、それらを宿泊料金でみると歴然とした差異がある。 高い順に並べると、かんぽの宿・休暇村等、国民宿舎、公共の宿、ユースホステルとなる。 食事は宿泊料金に見合ったものにならざるをえないが、それぞれいろいろ工夫されたものになっている。
ここでも各2枚の写真は、上段が夕食で下段が朝食である。

    <国民宿舎の食事>
 国民宿舎は公営と民営がある。民営の宿には、旅館と同じように個室や広間の畳の上に座って食事をとるところもある。 しかし一般的には、宿泊客はみなレストラン風の洋間でテーブルとイスに腰を下して食事をとるスタイルになっている。 料理の品数も多く、かんぽの宿や休暇村の食事に近いが、比較すると全体的にやや和風っぽい食事の印象である。 何よりも景勝地にあるので、美しい環境の中でゆったりした気分でとる食事は格別である。 左記の写真は、公営の宿の標準的な料理である。

    <公共の宿の食事>
 公共の宿には、研修やその他の業務用に建設された宿泊施設がある。 こうした宿は、比較的低料金で品数は多くないがバランスのとれた食事を提供してくれる。 その一方で、近在の福祉・保養施設として温泉施設やレストラン等を併設し 、リゾート客や観光客も当て込んだ宿もある。 そういう宿は、やや宿泊料金も高めにして品数も多く国民宿舎に近い食事内容である。 写真は、そうした福祉・保養施設型の宿の中間的な料理である。

    <かんぽの宿・休暇村等の食事>
 かんぽの宿と休暇村そしてウエルサンピアは、施設や食事に関してほとんど格差はない。 どれも潤沢な公的資金を投入して建設された経緯から高級ホテル並みの宿泊施設である。 食事もそれにふさわしい内容となっているので、宿泊料金から見るとかなり割安感がある。 食事するところは高級レストランの雰囲気で、写真のように彩りも美しくシャレた感じの料理が多い。 さらにどこも景勝地にあるので、歩く旅で疲労が溜まった時に格好の休養地として連泊することが多かった。

    <ユースホステルの食事>
 ユースホステルは、どこも1白2食付きで4500円と最も低廉な宿泊料金だった。 そんな料金で、他の宿に比べて料理の品数は少ないが家庭的な過不足のない食事である。 最近は、多様なニーズに応えて特別料理も提供するユースゲストハウスというところもある。 写真は、ユースホステル協会直営の宿の料理である。

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