No18 ホテルのそのとき
<ビジネスホテル>
<観光ホテル>
<シティホテル>
<ホテルそれとも旅館?>

「No2 日本には宿がどのくらいあるか」で記したように、旅館や民宿の軒数が年々、減少傾向に対して、 ホテルは微増傾向にある。 これは、ふるくからある旅館や民宿の経営者が高齢化して後継者がなく廃業となることが一因としてある。
一方、日本人の生活に近代化・洋風化の風潮が進み布団よりベッドと和風よりも洋風スタイルが好まれるようになったことがある。 しかし旅での体験では、ホテルでも結構和室もあるところが多い。 だからそれだけではなく、他人との接触が少なく個室の中で不自由なく寛げるスタイルが現代人の嗜好に合うということもある。
それで、新築や改築ではホテル形式にする経営者が多くなるというわけである。
私が歩いて旅をした戦後60年のそのときでは、ホテルと云っても次の4タイプがある。 (この他にラブホテルやカプセルホテルもあるが、一般的な旅の宿ではないのでここでは除く)
1 ビジネスホテルーーービジネス客をターゲットに比較的リーズナブルな宿泊料金になっている。部屋は個室が多い。
2 観光ホテルーーー保養や観光客向けに温泉施設や高級感のあるレストランを備えている。家族やグループ向けの部屋造りになっている。
3 シテイホテルーーーまちを訪れる旅行客向けの宿泊施設や会議室やパーテイ会場等もある複合施設。部屋は個室から特別室までいろいろ。
4 名前はホテルでも実態は旅館に近いホテル

ビジネスホテルは、一般の旅行客も取り込んでホテルの主流となっている、 そしてそれは、いま二つのスタイルが競い合って大きな流れになっているように思う。
一つは、女性の一人客でも安全で安心して宿泊できる部屋の造りと設備。 そして朝食は無料サービスの軽食(パンとコヒー又はおにぎり等)を出すスタイルである。 これは、ホテル東横インが徹底して女性の感性を活かして創り上げたスタイルである。 これにより当ホテルは驚異的に業績を伸ばしている。
いまや明るくソフトな部屋の雰囲気、広いベッド、大きな鏡と机、清潔なトイレ・バスの設備 、そして朝食の無料サービスはビジネスホテルの標準スタイルになりつつある。
二つ目は、宿泊客は入口にある自動宿泊料金払い機で料金を先払いして領収書と部屋のキーを兼ねたカードをうけとる。 そのカードを持って、一人で部屋に入ると宿泊に必要なものはすべて用意されているという最新スタイルである。 徹底した合理化で宿泊料金を低くおさえると共に、煩わしい手間をいやがる現代人の心を捉えようとしている。
観光ホテルは、日本人の観光旅行が多様化して曲がり角にあるように思う。 国内より海外に観光旅行に出かける人が多くなったり、会社の親睦旅行等の団体旅行が減少していることが原因である。 そのために、海外からの観光客や女性のグループ旅行等の新しい宿泊客の開拓が急務になっている。
シテイホテルは、その都市でブランド力があり常連客をつかんでいるところは別であるが、そうでないところはビジネスホテルと厳しい競争にさらされている。 複合施設としての魅力を発揮できないシテイホテルは、中途半端な経営となりビジネスホテルの後塵を拝することになってきている。
名前はホテルでも実態は旅館と云うのは、地方では結構ある。 電話で予約すると、宿のご主人が「ホテルとなっていますが旅館に近いもので、それでもよろしいですか?」と正直に言われることがある。 また、上の写真のようにホテルと旅館の両方を名乗っているところもある。 地方では、ホテルの響きは旅館を上回るのかと微笑んでしまう。

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