全国に71施設あるかんぽの宿の売却が、いま政治問題化している。
郵政民営化に伴って、2012年9月末までに廃止するか、譲渡することが決まっている。
土地と建物に2400億円かかった施設が一括で109億円とは余りにも安すぎると云うわけである。
日本郵政会社は、かんぽの宿は年間40億円の赤字事業で、施設の維持と従業員の雇用等を条件にして入札した結果と説明している。
かんぽの宿は、歩く旅ではたいへんお世話になった宿である。 それらは、上記の写真で見るように景勝地に立つ立派な建物である。 たいていは温泉施設付きで、部屋も広く食事も結構なレストラン並みである。 それでいて、宿泊料金は一万円前後である。一人客でも広い部屋を使わせてくれる。 まことにありがたい宿である。ただこれでは経営的には苦しいのではと心配にもなった。
もともとは、簡易生命保険加入者の福祉増進のために建設されたものである。
そのため採算を軽視した経営になっていたのではないかと思う。
郵政民営化になって、従業員の人たちは一生懸命に頑張っておられるのだが黒字化の道は厳しいようだ。
せっかくのこれだけの資産を廃絶することなく、民間の経営力で継続し発展させていってもらいたいと思う。