今日の旅は、札幌から小樽の中心市街地までの予定だった。しかし、暑さと疲れから急遽、途中の小樽市銭函に宿をとった。104番に電話して銭函にある宿を問い合わせ、たまたま予約できた宿だった。新旧両館あり旧館ならと云うことで部屋がとれた。夕食の時間に新館の食堂に入って驚いた。大きなガラス窓のむこうに、民家の屋根を越えて銭函駅と日本海の眺望がひらけていた。潮の流れが白色と薄墨色の帯状に交じりあいその海面が徐々に暗闇に溶けこんでいく。それと反対に駅と列車の照明が、オレンジ色に輝きだすのです。こういう時ほど旅情を感じることはありません。まさに拾いものの風景で、歩く旅の醍醐味です。