姫路といえば、姫路城です。天守閣や櫓を白壁で塗り込めた優美な姿が、飛び立つ白鷺に例えられて、白鷺城とも呼ばれています。何度か、新幹線から眺めた事がありましたが遠くてよく分からなかった。今日は、しっかり観てみたいと宿に荷物を置いて出かけました。新幹線姫路駅前から北にのびる大通りの正面に天守閣がどーんと目に飛込んできました。近づくにしたがって優美な姿が際だってきます。連休の中日で大勢の人々が押し寄せていました。近付いて観ると、いろいろな方向やどの角度から見ても美しいのには驚きでした。まさに、八方美人の城です。この旅では、沢山の城を観てきましたが、これほど優美で街と一体になって存在感のある城はありません。その要因のひとつが分かった気がしたのは、天守閣の最上階の7階にあがった時です。ここからは、360度にわたって姫路の市街地が見渡せるのです。つまり、姫路城は市街地の真ん中にあって、どこから見られても良いように意識して建てられたと思うのです。城の中に入ると、建てられてから400年も戦争や災害から難を逃れて奇跡的に残った築城当時の姿に圧倒されるのです。直径1mもあるかと思う大柱をはじめ、黒びかりする太い柱と梁の豪壮な組み立てや階段や床板の刷り減り具合等、長い歴史をくぐりぬけて来た本物の力に圧倒されるのです。国宝であり世界遺産に登録されたのもさもありなんと納得でした。