2006/05/02 真夜中の出来事

(山口県萩市須佐~萩市越ヶ浜 32km)

今日は、須佐町の長磯海水浴場から萩市越ケ浜までの32kmの旅でした。

昨日の宿は、他の旅館や民宿で満室とか一人客ではダメとかで断られ、最後にやっと見つけた民宿でした。須佐湾の端っこの小さな海水浴場にありました。

1階建てで、案内されたのは地下に相当する一部屋でした。北側は全面ガラス窓で湖面のように波静かな須佐湾が目に飛込んできました。しかも、窓から5m位のところは渚になっています。 部屋には洗面台はあるのですがトイレが無いのでご主人に聞くと、部屋から出て20m位離れた外の公衆トイレを使って下さいと云う。

ちょっと驚いて其処へ行ってみると、タイル張りの綺麗に管理された水洗トイレでした。これなら雨も降らないし良しとして、須佐湾に浮かぶ数艘の漁り火を眺めながら風流な宿に泊まれたと喜んだのでした。

ところが、真夜中に思いがけないことがおきたのです。夜中に大きな水音で目が覚めて外を見ると、激しい雨です。そして、夜に目が覚めるとトイレに行きたくなる私は、我慢できなくなってしまったのです。 しかし、ずっと持ち歩いていたコンビニの傘は、昨日の旅の途中に置き忘れて来て部屋には傘が無いのです。 宿の1階に行くのには、いったん外に出て玄関に回ってドアーを叩いて宿の人を起こさないといけないのです。

困った末に考え付いたのは、休憩の時に敷くシートを使う事でした。シートをかざして浴衣の裾振り乱し、石段を駆け上がって公衆トイレに飛込んだのでした。もちろん浴衣は濡れてしまいました。

真夜中のそんな出来事があったのに、朝元気に起きて今日の長旅も無事に終えられたのは、この旅でも野生のチカラが身に付いてきた様に思うのです。