昨夜の宿は、昔は庄屋だった家の建物だそうで古い和風庭園もあった。戦後、獅子文六がこの宿に泊まり、この町を舞台にした小説「てんやわんや」を書いたそうです。そして今夜は、第40番札所の観自在寺の門前にある「巡拝の宿」です。宿のご夫婦は高齢のためか食事無しの素泊まりでよければと云う事だった。部屋はしっかりした床の間や古い置物があり、盛時はさぞやと思わせる。この二つの宿は、間違いなく昭和の時代にもっとも輝いた事と思う。そして、二つの宿のある津島町と御荘町の旧街道は、今も本町通りとして昭和が息づいていました。