2006/11/24 伊勢路の熊野古道

(連泊)

今日は、昨夜の宿、尾鷲市賀田町の民宿に連泊して休養日としました。伊勢大神宮と熊野三山を結ぶ巡礼の道「伊勢路」には、世界遺産登録された峠道と街道が17あります。昨日の熊野市から賀田町の間には、そのうちの5ヶ所があります。それで、行程的に大きくショートカットできる熊野古道「逢神峠~二木島峠コース」と「曽根次郎坂太郎坂峠コース」を行くことにしました。最初の内は、苔むした石畳や山里の民家の庭先、露地、そして遠くの谷間の風景を楽しんだりしました。しかし、やがて急な石階段や岩道になると、この峠越えが如何に無謀だったかを思い知るのです。特に、途中から雨も降りだし10㎏を超す荷を背負って急な坂道を上り下りするのは、石や岩が滑って危険でもありました。登山口にあった金剛杖を拝借していたので、それを使って辛うじて最初の「逢坂峠~二木島峠」を越えることができました。でも、もはや次の「曽根次郎坂太郎坂峠」を越えることは、断念せざるをえませんでした。しかし、この峠越えを迂回する車道を行くと、まだ宿まで14kmの距離があります。すでに午後2時半を過ぎ、雨も降り続いています。明るい内に宿に着けるか難しい状況です。必死の想いで歩いたのですが、山陰は日が暮れるのも早く、五時を過ぎると真っ暗です。道も国道と云っても歩道もなく車がすれちがうのがやっとの所も多かった。後半の二時間半は、休みなしのブッ通しで歩き「熊野古道の宿」と書いた提灯の明かりが見えたときは、心底ホッとしたのでした。