2006/11/22 熊野川のほとり

(新宮市橋本~三重県熊野市井戸町 24km)

今朝、世界遺産の熊野速玉大社に寄ってみました。早朝でまだ参詣者がこないなか、小石が敷きつめられた参道をザクザクと足音をたてて歩くのは気持ちの良いものです。1700年の歴史を持つ大社の森は、神秘な雰囲気を持っています。その奥深くに鎮座する神殿は、屋根の黒、朱色の柱、真っ白な壁に緑の窓格子が見事なハーモニーを奏でています。立ち去りがたい想いを振り払って、お詣りを済ませて出発しました。大社の門前を出ると、直ぐに熊野川を渡ります。そして、渡った先は三重県です。そこで道に迷って、通りかかった犬と散歩している婦人に道を尋ねたら、親切に国道まで案内してくれました。しかも途中、家に寄っていっぱい蜜柑を取って来て、持って行きなさいというのです。とても持ちきれず、そこで蜜柑を食べながら旅の話等よもやま話をしました。熊野川の岸辺の傾斜地に出来上がった集落の日当たりの良い露地の一角でした。熊野川を見渡しながら、品良く話す婦人との会話は、何か映画のシーンを見ているような絵になる光景に思えたのです。名古屋育ちのわたしには、三重県は隣街に入った気持ちです。